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「闇の守り人」を読み終わった。

 上橋菜穂子先生の小説「守り人」シリーズの第2作、「闇の守り人」を読み終わった。

 これは、あとがき で上橋先生が書いていた事だが、「書いている」という気がしなくて、ずっと「(主人公のバルサと)一緒に旅をしている」という気分で執筆していた らしく、他にも「精霊の守り人」アニメ版の監督・神山健治さんが「女用心棒・バルサの人物像を描くのに、どうしても、養父である ジグロ・ムサ の存在が強烈で、自分の頭の中で非常に強く生きてしまった」という内容の文章を寄稿している 等の話からも、かなり大人向けの内容に仕上がっている,と改めて実感させられる。
 勿論、大人向けとはいっても、上橋先生自身は“誰向け”というように意識して書いたわけではなかったのだが(あとがき参照)、既に「守り人」シリーズの第1作を書いてバルサの過去に少し触れた時点からこの構想は在った,という事らしい。 (内容を、大分省略した上で紹介していることに留意)



 何というか、以前に推理小説「証拠」(The proof) を読んだとか、他に、これまでに買ってきた参考書/一般書/専門書の類の各書籍を逐一レヴューして来ていなかった という事 については、
「別に、それぞれの書籍をランク付けしたとかではなく、あくまでも気分的なものでメモ帳的な感覚で記事を付けただけ」
 なのであり、例えば「戦争における「人殺し」の心理学」「合気道とラグビーを貫くもの」「災害論」「大弔辞」とかと差別するような意識は、全く持ち合わせていないので、悪しからず。



 「精霊の守り人」の物語終了後、チャグムに過去の話を聞かせた事をきっかけとして、本編の主人公・ファラフナーズ前帝 ・・・じゃなくて バルサが、自分の気持ちに養父ジグロの汚名を雪ぐために故郷・カンバル国に20数年ぶりに戻って来る。
 そこで、彼女が知る、かつてのジグロやその友達の姿、抱える事情、それぞれの想い・・・・・・ 見事なドラマだった。
 まさに、「ヒョウル」の別名である「闇の守り人」であるがそのタイトルとなるに相応しい内容だった。 明らかに「児童文学」ではなく、「御年30代に差し掛かった大人が自身の過去と向き合うテーマ」という意味で、非常に大人でも十分に楽しむことのできるシリアスな物語である。

 変な喩えだけど、HM/HR系の音楽で言えば、「SLIPKNOT やメタルコア系の音楽、或いは SINNER とかが児童文学(子供向け,週刊少年ジャンプ系 ≒ 単純志向)で、SADIST や OBSUCURA 、或いは (少し前に紹介した)CAIRO などの辺りが大人向け(≒複雑・洗練系志向)である」というのと似たようなもので・・・ まぁ、メタルとかを全然聴かない小説読者には全然判らない話だろうが。


・・・・とにかく、本編ではバルサは、やはり(?)、10代半ばの少年の用心棒をしている。

 これを、非常にタチの悪い2次創作小説への転化に翻案して考えてみると、やはり「サーラの父親は当時15歳」とか「バルサはショタコン」という最悪な話が・・・(爆) 安藤 麻吹 さん、「精霊の守り人」並びに「Last Exile -銀翼のファム」制作関連者の皆様、ゴメンナサイ。。。



 ともあれ、カグロ(ジグロの兄。 人物として全般的に優れていたが、弟のジグロが槍術に自分より秀でていたため、直子に対する小原優子(現行の朝ドラ)のような気持ちを抱いていた)の人物像と存在、そして、老ラルーグやムサ領「牧童」の長・トト 達の立ち位置、そして、「ノユーク」もとい「山の底」の“王”達の存在感は、正に「ハードボイルド・ストーリーの、とにかく徹底的に格好良い(義理の)兄貴/叔父貴」というものであり、非常に読み応えのある作品だった。

 骨太な「ストーリー重視の作品」を好む方々にお勧めできる。
 次は、島田荘司さんの「異邦の騎士」を読んでいく予定。

 初版から7年後・書き始めから実に18年後に、大幅加筆修正されて「完全版」と銘打って刊行されたもの  ・・・というよりも、ジャズ/フュージョン・アルバム「浪漫の騎士」(Romantic warrior, by RETURN TO FOREVER)からの影響 というのが、一番の注目所ではないものの、そんな細かい点にも留意して読み進めたいと思っている。
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テーマ : 新潮文庫
ジャンル : 小説・文学

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KnackValm

Author:KnackValm
 URL とブログ名で判る通り、とてもカオティック(混沌的)にあれこれがムチャクチャに混ざり合っているので、ご注意を。
(1万アクセス越えを機に、HNをマイナーチェンジ)


 ドラマは殆ど観ない。 アニメは観る、但し殆ど深夜もの!
 CLAMP先生、PEACH-PIT先生以外にも、特に 東條仁先生や今野直樹先生、藤原カムイ先生、高橋留美子先生、藤原芳秀先生、島本和彦先生等々の作品も好む。
 ファンタジーとSFとスポーツと、ストイック・ハードボイルドな漫画を好む。 最近は、「バチバチ」と「弱虫ペダル」にハマッている。
 ゲームは、もっぱらファルコムかStudioGIW。要するに、PCゲーム。
(註:ネタバレ全開状態で突き進むので、そこの所注意して読んでいくように!!!)
  “自称・オタクらしからぬオタク”。
よく見るニュースは、福祉・国際・人権・文化・学問(特に生物学)など。

・・・好きな音楽は、ジャズ/フュージョンやHR/HM系、メロディック・デスなど。 あと、BONNIE PINKや'90年前後の女声HR、ファンクやR&Bも。

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